言っても、僕は決して多くはない「ウイスキープロフェッショナル」の1人である。
ウイスキープロフェッショナルには、ウイスキーの香味特徴を捉え、その世界を言語化するということが期待される役割の一つにある。
ただし、その能力の維持・向上には訓練が必要なわけで、
そのため、当然、家でもウイスキーを嗜むことがある。
先日、家のストックから晩酌としてボウモア12年を選んだ。
この時季はハイボールが多いけれど、その日はストレートの気分だった。
穏やかなピートスモークに、ほんのりレモン様のシトラスの香り。チョコレートのニュアンスや潮の香りも感じられる。
飲み口は香り以上にマイルドで、甘さのあとにピートスモークが続き、12年の熟成が生み出す秀逸なバランス余韻がとても心地いい。
さすが、アイラの女王と呼ばれるだけのことはある。
その余韻のただ中で、ひとつの確信が浮かんだ。
「ホットミルク合うんじゃね?」
大正解だった☝
このマッチングをプロ風に説明するならば…
ピートスモーク由来の燻香とヨード香が、ホットミルクのラクトースの甘みと乳脂肪の柔らかさによって丸みを帯びる。
塩気を伴う余韻に、クリーミーな質感が静かに重なり、全体は穏やかに調和する。
まるでアイラ島の海岸線に吹く冷たい風が、丘を越えて流れてきた牧草の香りと出会い、一つの物語を紡ぎ始めるかのように―――。
自身の感性とひらめきを自画自賛しながら、熱帯夜にホットミルクを飲むプロ(31歳、100kg)であった。
しかし、ホットミルクって超うめ~。
プロの感性とひらめき

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