お酒や飲料の業界とは切っても切り離せない”ビン”。
そんなビンに関する七不思議のひとつ。
前職のキリンビールに入社した頃、ビンビールの漢字表記は「壜ビール」だと教えられた。
「壜」はガラス製の容器を意味する言葉であり、ビールのビンはガラス製だから「壜」なんだそう。
ちなみに、社内では「坛」という略字がよく用いられていた。
何となく、「瓶ビール」という表記の方が馴染みがあるような気がしたけど、
業界では「壜ビール」が一般的なんだな、くらいに思っていた。
その後、すっかり「壜ビール」に馴染みきったのち、(株)なおかつに入社した。
そこで、ふと社内の文書に目をやると、「瓶ビール」という文字が目に飛び込んできた。
いや、壜ビールちゃうんかーーーーーい。
会社ごとに使い分けがあるのか、はたまた、メーカーからお客様までを結ぶサプライチェーンのどこかに
壜と瓶の境界線があるのかはわからないけど、どっちもアリということだけはわかった。
少し気になったので、「壜」と「瓶」の違いについて調べてみた。
すると、どうも昔は「壜」も「瓶」も土器・陶器の壺を意味する漢字で、ほぼ同じ意味だったそう。
ただし、その頃の「壜」には「ビン」という読み方はなく、「タン」という読みだったらしい。。
しかも、「壜」を「ビン」と読んでガラス製の容器を意味するようになったのは日本独自の用法らしい。。。
一方、「瓶」は元々「ヘイ」と読み、それが時代とともに「ビン」に変化したので、
「ビン」と読む漢字としては、「瓶」が正統派らしい。。。。
(漢字文化資料館HPより)
ちなみに、略字だと思っていた「坛」には「ビン」という読みはなく、「タン」「ダン」「ドン」と読むらしい。。。。。
つまり、「坛」はあくまで「タン」と読む時代の「壜」の新字体であり、
「坛ビール」では「ビンビール」と読むことはできず、「タンビール」と読まなければいけないということなのか。。。。。。
この辺にしておきます。
ちなみに、ビンは英語でbinと思いきや、bottle(ボトル)でした。
ビンに関する残りの六不思議については、また改めてご紹介します。
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